ZIPP 303 リアホイールの 11 速化

今日は真冬に逆戻りでしたね。
朝はみぞれ交じりの雨で自転車乗ってきたらえらく寒かったです。

今回承りました作業は、旧タイプのハブを使っていた ZIPP 303 リアホイールをシマノ 11速に
対応するようご希望のお客様からのご依頼でした。

自分は、ZIPP ホイールの 11速対応状況についてあまり知識がないのですが
現在、ZIPP から発売されているシマノ 11速対応のフリーハブはこのハブには対応して
いないとのことでした。

              


結果、ハブ本体使用をあきらめてカーボンリムのみを生かして組み直すことになりました。

しかしこの ZIPP 303 のスポークは特異な組み方をしていて、フリー側ラジアル組で
反フリー側がタンジェント組なんです。
ZIPP の完組ホイールはスポークが折れやすいと聞きますが、この特異な組み方に
一因があるような気がします。
SAPIM CX-RAY を使っていますが、このスポークって普通に使えば丈夫であんまり
折れることありませんからね。

何かしらのメリットがあったとしても、レース使用を考えればスポーク折れという致命的な
トラブルより優先するメリットなんてないように思いますがね。

現行の 303 は、フリー側、反フリー側ともタンジェント組になって改善されています。
カタログの文言によれば、剛性と耐久性の向上ということですが、理論的に考えれば
ラジアル組からタンジェント組になったことで、発進時や加速時の反応が良くなるはずです。
縦、横の剛性は変えないようにするか、若干下がるかと思います。


              


組立て終わりました。

ハブは DURA-ACE FH-9000 24H を使用してスポークはオリジナルと同じ SAPIM CX-RAY に
しました。
スポークテンションは、バラす前にデフォルト値を測っておいてそれを参考にして組みました。
この構成で、クイックレバー抜きの実測重量が 718g でしたので現行 303 のカタログ値 750g
より軽くなりました。

費用は、DURA-ACE を使ったので部品代、工賃込みで 44000円ほどでした。
TNI エボリューションライトハブを使えば 29000円ほどでできます。



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